どこに行こうか悩み、中層へ行ってみることにした。魔界は上層へ行くほど強い悪魔がいるから、……まずは、小手調べといったところか。
 乾いた大地を踏みしめて辺りを見渡す。意外にも人間界とさほど変わらない光景……と、言うわけでもないか。遠くで何かが動いていると思って目を凝らしたら、木がのたうち回っていた。気持ち悪い! なんで動いてるんだあの樹木たちは!!
 好奇心からさらに目を凝らすと、どうやらのたうち回ってるんじゃなくて踊っているような……いや待て、木が踊るなよ。それはそれで変だろ。
「変なところ……」
 一瞬でも大人しくしていない木を呆れ顔で眺めてしまう。はじめは気持ち悪かったが、あれもしばらく見ていれば慣れてしまうものなのかなあ。ぬるく笑って視線を逸らすと、崖の上に建った古城を発見した。

入ってみる
通り過ぎる