古城に興味はあるが、 だいおうさま がいる雰囲気はない。ここは時間を無駄にせず次に進むのがいいだろう。
次にどこへ行こうか考えて一番に思い浮かんだのが魔界の最上層だった。大物を捜すなら、一番瘴気が強い最上層に行くに限ると思い立ち、さっそく足を向ける。これぞ勇者の貫禄だ。
……しかし、魔界って上層に行けば行くほど人間界との差がなくなっていくんだようなあ。勇者様特権で瘴気に耐性ができているせいか、余計に「ここ本当に魔界なのか」と疑いたくなる。空は青く澄み渡り、小鳥はのびのびとさえずる。視界いっぱいに広がる緑は目に鮮やかで、緊張感すら吹き飛んでしまう。
絶好のピクニック日和だと和んでいると、妙な色彩が視界割り込んできた。
あれは……!!