新緑の中で濃紺のドレスが揺れている。
 あれはかの有名な(?)ふりふりレースのキュートなメイドドレスというものじゃああるまいか! ということは、そこにいるのは!
「ヘイ、お嬢さん! 一緒に茶ぁしばかない!?」
 メイドを茶に誘うのは礼儀だ! メイド娘イコール、マーサは、唐突にかけられた声にぎょっとして振り返り、おかしな格好で茶を誘う人間を見る。むろん、ティーポットとカップは持っているとも! ヲトメを誘うのに抜かりはなーいっ!!
「お、お茶ですか?」
「お茶ですよ!」
 満面の笑みで返すと、ふっとマーサの表情が緩んだ。よく見れば、彼女の手には可愛らしい花が持たれ、その笑顔に可憐な色を添えている。カノジョにするならこんなタイプがいいなあと目的をすっかり忘れて考えていると、マーサは快く頷いてくれた。
「向こうに野の花がたくさん咲いていたんです」
「じゃあそこで!!」
 うっしゃ、デート成立ー!!
 ということで、マーサが捜していた姫に違いないと自分自身に言い聞かせ、楽しいお茶の時間に興じることにした。

=『憧れのお茶会エンド』了=


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